Azuという名のブシェミ夫人

プライドと偏見のAzuという名のブシェミ夫人のレビュー・感想・評価

プライドと偏見(2005年製作の映画)
5.0
お互いに惹かれながらも高い自尊心がそれを認めようとしなかったり。
相手のマイナスの部分ばかりが気になったり。
素直になれない不器用な二人。
それをお互いに認めあって、心が通じ会った時のあの柔らかい朝日に包まれたシーンは本当に素敵♪

男女が触れあう機会はダンスの時くらいというこの時代。
ダーシーがエリザベスを馬車に乗せるのに添えた手が印象的で、そのあとの手のカットがイイ。
触れる、触れられることの重要さ。
一番胸がキュンとしたのは、大雨の中の爆弾発言シーン。
言い争う内に気が付けば凄く近づいていた二人が、ほんのごく一瞬お互いの唇に気を取られる。
この一瞬がもう最高。

あと主役の話ではないけれど、エリザベスの親友がする人生の決断にあの時代の女性の姿を感じました。
そう、誰もあの決断を咎めたりは出来ない。
納得は出来なくても理解は出来ます。
私だってこの時代で言う嫁ぎ遅れだもの。

キーラはこういうコスチュームプレイがとても良く似合いますね。
首が長くてシュッとしてるから、この時代の服がピッタリ。
マシューも硬く不機嫌そうな表情から、ふいに見せる柔らかい笑顔に至るまで、とっても素敵です。
彼は元々は喜劇役者だそうで、確かに堅物であるがゆえの面白さみたいなのを随所で醸し出してます。

両親役の二人は大ベテランでとにかく凄く上手いし、最近イイ作品に引っ張りだこのキャリー・マリガンのデビュー作でもありますので、是非みんなに観て欲しいラブストーリーです。