くわまんG

ヒーロー 靴をなくした天使のくわまんGのレビュー・感想・評価

3.0
個人的ベストムービー『ハイフィデリティ』もそうですが、だいたいテンポがダラダラで脇がガバガバなS.フリアーズ監督作品。

みどころ:
D.ホフマンの決め台詞
乞食も似合うA.ガルシア
主人公達があまり前進せず
リアリティラインが曖昧
工夫の無い演出で退屈
行動原理がテキトー
背景描写がテキトー

あらすじ:
ろくでなしのこそ泥バーニーは、妻に見捨てられ息子とはたまにしか会えない。この度収監を余儀なくされ、途方に暮れていたところ…なんと目の前に旅客機が墜落!助けを呼ぶ声にバーニーは奮起!たくさんの乗客を救出!そして、名も告げずにその場を去ったのだった。
助けられた乗客の一人ゲイルは、売れっ子ニュースキャスター。「名もなきヒーロー」を見つけようと、事件後躍起になり、100万ドルの懸賞金まで提示。
すると、漸くヒーローがお出まし。しかしテレビに出演したのは、ババーと名乗る青年。バーニーはというと、それをブタ箱のテレビで観て唖然とするのだった……。

最初から主役三人とも聖人で、リアリティラインもあやふやなので、どんな奇跡を起こされても「まぁ、そりゃ出来るわな。この世界観であの主人公なら笑」となってしまう。主役が前進なり成長なりしないと、「誰でもヒーローになれるのさ!」に説得力を持たせることはできませんわな。

「世の中にtruthなんか無いから、君は好きなbullshitを選んで、それを信じればいい。」という主題自体はいいんですけどね、伝え方がお粗末さまでごさい。あざといシークエンスをパラパラっと放り込んで盛り上げる辺りも、好ましくないですね~。ミスターチルドレンのあの曲は、この作品から着想を得たんだとか…ははは笑