えびちゃん

マッチ工場の少女のえびちゃんのレビュー・感想・評価

マッチ工場の少女(1990年製作の映画)
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これは!つらい!!!!観た時ちょうど気持ちが少し落ち込んでいたので、主人公が、あれよあれよと転落していく様にお気持ち引き摺られ白目剥きながらの鑑賞になってしまった。
ふんだんな余白と限界まで無駄を削ぎ落としたミニマルな世界観に、簡単には感情移入させないぞという意気込みを感じた。衝撃的な展開さえ淡々としていて確実に心が冷え切っていくのを感じてた。あぁ、なんてつらいの。つらいんだけど黙って見守るようなカウリスマキの静かな視線、好きだな〜。

こういう目にあったら女だけで集まってひたすら話を聞き、相手の男をこき下ろしてお焚き上げするのがベストソリューションかなと思うし、女子あるあるだとも思うのですが、友達もいなくてそれすら出来ないのがこれまた不憫。両親との不和や男との一悶着も、話を聞いて寄り添ってくれる人がもし1人でもいたなら彼女はジョーカーにならずに済んだのかも。人生においてババ引いてしまうことはままあるわけで、なんとか広い世界を求めて立ち上がって欲しかったけど、彼女の最後の行き詰まった選択はあまりに悲しい。うまく消化できん。
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