このレビューはネタバレを含みます
青春群像の富裕層版であり堕落版。
結局、男は文学にもジャーナリズムにも進まず、宣伝マンとして堕落した生活を続ける。
最初、ヘリコプターが巨大なキリスト像を吊るして運ぶのを、ゴシップ記者としてヘリコプターで追うのは、彼が救いを求めていることを示唆している。
そして、追う途中で、豪邸のプールで遊ぶ女性たちに色目を使うのは、救いを求めながらも色欲に目が眩むことを暗示する。
最後、浜辺に流れる細い川の向こうにいた女性は、以前男が天使に似ていると言った女性だが、文学かジャーナリズムかの悩みすら放棄した男には天使は見えないのだろう、その女性と気づかず、手を振って仲間のもとへと戻っていく。
映像がいちいちかっこいい。
冒頭の巨大なキリスト像を運ぶヘリコプターだったり。光と影の使い方だったり。