ロイバッティ

甘い生活のロイバッティのネタバレレビュー・内容・結末

甘い生活(1959年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

青春群像の富裕層版であり堕落版。


結局、男は文学にもジャーナリズムにも進まず、宣伝マンとして堕落した生活を続ける。

最初、ヘリコプターが巨大なキリスト像を吊るして運ぶのを、ゴシップ記者としてヘリコプターで追うのは、彼が救いを求めていることを示唆している。
そして、追う途中で、豪邸のプールで遊ぶ女性たちに色目を使うのは、救いを求めながらも色欲に目が眩むことを暗示する。

最後、浜辺に流れる細い川の向こうにいた女性は、以前男が天使に似ていると言った女性だが、文学かジャーナリズムかの悩みすら放棄した男には天使は見えないのだろう、その女性と気づかず、手を振って仲間のもとへと戻っていく。



映像がいちいちかっこいい。
冒頭の巨大なキリスト像を運ぶヘリコプターだったり。光と影の使い方だったり。