great兄やん

甘い生活のgreat兄やんのレビュー・感想・評価

甘い生活(1959年製作の映画)
3.5
一言で言うと「薄汚れた空虚な生活」
[あらすじ]
作家志望の夢破れて、今はしがないゴシップ記者のマルチェロは、豪華なナイトクラブで富豪の娘と出会い安ホテルで一夜を明かす。ハリウッドのグラマー女優を取材すれば、野外で狂騒し、トレビの泉で戯れる。乱痴気と頽廃に支配された街ローマ。同棲中のエンマは彼の言動を嘆く。二人で訪れた友人スタイナー一家の知的で落ち着いた暮らしぶりを羨むマルチェロだが...。

う〜ん...自分にはちょっと難しい内容でしたね😓...
フェリーニの作風は『8 1/2』でだいたい掴めてるものの、やはりストーリー性に欠けるところがあるので素直に好きと言えないんですよね🤔...
まぁまだ2つしか観てませんけど😌...
グラマラスなアメリカ女優と夜のローマを彷徨うシーンは結構印象的。
それにヘリで運ばれるキリスト像やらトレビの泉で水浴びするシーンやら、『8 1/2』同様印象的なシーンが多かった。
だが長すぎる。
話自体は凡庸な割に、3時間弱あるのがもの凄く残念。
まぁフェリーニの伝えたい事が沢山あるんでしょうけど...
主人公マルチェロの性格もどことなく『8 1/2』のグイドと似てて、どこか通じるものがあるのかな〜と思いました。
でもラストシーンがどのシーンの中でも一番好き。
闇に堕ちたマルチェロに壁画の天使に似た光り輝く少女。
少女が必死に声をかけようとするが、それ虚しくマルチェロには届かない...
少しゾッとしますが、今作の中でも一番美しいシーンだったんじゃないかと思います。
深くは解らないが、果たして自分も今の生活に満足なのか?と悩んでしまう映画でした。