くろねこヤマ子

クリスチナ女王のくろねこヤマ子のレビュー・感想・評価

クリスチナ女王(1933年製作の映画)
3.7
17世紀スウェーデンに
実在した
雄々しい女王。

父の死により
齢6歳にして王に即位する
知性溢れる才女クリスチナ。

作中のスペイン人との
ランデブーはいざ知らず、
おおよそ史実に則った話。

30年戦争を終結に導いた後、
退位するまでを描く。

そんな経緯をメロドラマチックに。
わかりやすく、
ストンと落ちる展開に
ある種の安心感。

幼少期のクリスチナが
ものすごく可愛い。
聡明な顏。堂々したスピーチたるや!

からの
暗転の後、グレタ・ガルボ。
毅然とし、孤高に満ちた姿。
肩幅が広いので男装が似合う。

知的さと強さと美しさが共存。
ニノチカの時もだけれど
ニコリとも笑わない時の眼差しに
多くの表情が伴う。
遠くを見据える姿は瞼裡に残ります。

この作品はトーキーだけれど、
無声映画の頃から活躍する
彼女のスキルなのか
天性なのか。
彼女の良さをジンワリ感じる
ハマリ役。
いいな、ガルボ。

顔つき体格なんかから
日本人受けはしない彼女…
かもかもだけれども
魅せられてしまいました。

(おまけ)
その後の外遊人生や、
カトリックに改宗したり、
ローマ法王のもとで過ごしたり。
クリスチナの波乱の生涯を、
山岸凉子先生とか惣領冬実先生が
描き起こしてくれたりなんかしたら
読みたい…。
読みたい…。