ゆう

カメリアのゆうのレビュー・感想・評価

カメリア(2011年製作の映画)
4.0
映画好きな方にお誘いいただいて同時視聴にて鑑賞。

3話オムニバスの1つ「カモメ」を鑑賞。
行定勲監督、「オアシス」「殺人者の記憶法」で怪演のソル・ギョングと吉高由里子が出演。
撮影カメラマンのヨンスは、靴を履かずに夜の街をさまよう少女を見かける。ヨンスは“カモメ”と名乗るこの不思議な少女に付き合い、時を忘れて釜山の夜の街を歩き回る。そして、次第に心通わせるが…。

とにかく不思議。
吉高由里子演じるカモメの登場の仕方も不思議だし、彼女が何に悲観して涙するのかは、細部が描かれないため想像するしかない。
ただ、ヨンスが抱える心の寂しさやカモメの悲しみがなぜかリンクし、ふたりの心が寄り添っていく様に、胸がしめつけられる。

ラストは衝撃的で少しファンタジックではあるが、ふたりが出会い、心通わせた瞬間が愛おしく、かけがえなく、そしてせつなすぎて、涙腺決壊。
オムニバスゆえ尺も短いのに、こんなに泣かされるなんて。
すべてを説明して、把握しなくても、こんなに胸を打たれるなんて、という感想がいちばんに浮かぶ。
吉高由里子がとにかくかわいいし、セリフのたどたどしさも、せつなさに拍車をかけていると思った。

素敵な作品。また観たい。
ゆう

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