MakiMinami

トガニ 幼き瞳の告発のMakiMinamiのレビュー・感想・評価

トガニ 幼き瞳の告発(2011年製作の映画)
4.2
この映画は、2005年に実際にあった
聴覚障害者特殊学校で起きた
事件の実話です。

内容的には、暴力シーンが激しく、
胸くそ悪い映画なので、
鑑賞される方は、
覚悟してご覧下さいませ。

ただ、韓国社会の黒い部分に
影響を与えることができ、
障害者や弱者に対する
暴力の犯罪の法を強化する
トガニ法を作らせることができた
社会的に意味のある映画で、
役者さんたちも映画の意味を理解し、
撮影に望んだそうです。

美術教師のカン・イノ(コン・ユ)は、
学園長と双子の行政室長に要求され、
不正な金5,000万ウォンを払います。

働き始めた彼は、
ある時トイレらしき場所で
苦しげな悲鳴を聞き、
立ち止まっていると、
「ここの子は、退屈になると
声をあげて騒ぐんです」
と言われた。

女寮長の生徒に対する
虐待を目の当たりにして、
カンは、人権センターに通報する。
そして、学園の真実を知ることになる。
真実は、TVで放映されることになる。

耳も聞こえない、
話せない子供たちに、
双子の学園長、行政室長、教師たちは
日々暴力と性的虐待を繰り返してきた。

しかし、クリスチャンとして、
町の名士でもある学園長は、
検察、警察、様々な場所に
幅広く顔が利く、
マスコミにさらされ、
世間で騒ぎになり、
仕方なく逮捕に至り、裁判になるが、
教会の信者たちや妻たちが、
無実の訴えをお越し、
世間は、教会への寄付の大きさと
弱者を救済するための学校運営を
行ってきた立派な者に対する
反逆的罠だと主張する。

映像は、
ホラー的場面から
サスペンスへ、後半は法廷ものへと
変わっていく。

お馴染みの韓国映画の
バイオレンスシーンがえげつない。

子供たちには、内容を知らせず、
ただ演技指導で大人が何をしても
足をバタバタさせて、
ここで泣いて、叫んでなどの
指示で撮影したというが、
内容を知らなくても
本当の恐怖になるだけだろうと
思うほどえげつない。

主役、コン・ユは、
新感染でも主役だった。
その時も子供を守ろうとする
お父さん役に深みがあって、
どこか切なく、弱く、
だけど芯は強く正しく、
そんないい感じの役者さん。

役者さんの演技が誰もが凄く上手い。
ゆえに余計腹立つ。
地獄に落ちれば良いと、
本当に怒りがこみ上げる。(-_-#)
クリスチャンの場合、
罪は許されるのか?
権力に屈するしかない、
凄く嫌な社会だとも思ってしまう。

韓国だけでなく、
このような事件事態は日本でもあるが、
どうしたら、
こんな悪魔が生まれるのだろうか?

同じ目に永遠に合わされる、
楝獄の罰を受ければいいのに。

もしくは、独房で24時間毎日自分が
やってきたことを動画で
見せ続ける罰はどうだろう。
サブ音声として、
説教と被害者と被害者家族の苦しみを
流し続ける。
食事のときも何をするにもずっと。

というわけで、ムカつく映画
ベスト5入りします。

大変長くなりました。
ここまで、お読みいただいた方。
お付き合いいただき、
誠にありがとうございました。m(__)m
MakiMinami

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