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黒猫・白猫のSのネタバレレビュー・内容・結末

黒猫・白猫(1998年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

2021/04/13 DVD

クストリッツァの映画は、基本的にはコメディだが、今までに観た中で一番コミカル。
ドナウ川のほとりでアヒルの大群など動物と共存するジプシー達の暮らしは、登場する老人たちー、マフィアのボスや主人公の祖父は歯が黄ばんでボロボロ、下品で不潔な見た目、なのに彼等が魅力的に見えるのはなぜだろう。石油強奪計画などを当てに楽観的に暮らしているが、人間の愚かさと喜びや哀しさ、それに愛が描かれているからなのだろう。
タイトル「白猫・黒猫」は恐らく親族が決めた結婚ではなく、真の愛を勝ち取るカップルの事を伏線モチーフのように白猫と黒猫を劇中で何度か登場させている。
クストリッツァ特有の、全編どんちゃん騒ぎのような圧倒的熱量で描いた傑作コメディー。
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