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肉弾のefnのレビュー・感想・評価

肉弾(1968年製作の映画)
4.2
 生理的なディテールの積み重ねがおかしくも虚しい過去を見せてくれる。膀胱解放や性体験の愉しさ、それらを抑圧して実現するはずだった神の国、竹槍や爆弾を自ら抱えて走り抜ける青年たち。逆説と修身の反復がありえたはずの昭和二十年、あるべき二十一歳と六ヶ月を想像させ、同時に太平洋戦争の再解釈を迫る。非戦の演説や普遍化を拒否し、あくまでも個人の経験を画に落とし込んだ傑作。
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