二兵

復活の日の二兵のレビュー・感想・評価

復活の日(1980年製作の映画)
3.6
原作既読。あの壮大な小説の世界観を、よくぞここまで映像化できたなと思う。凄まじい額の予算がかかってそうだが、流石は角川春樹、そして流石は深作欣二。東宝特撮の趣もあるし、2時間半があっという間であった。時折見られる、役者陣の良くも悪くも暑苦しい演技などは、いかにもこの時代の日本映画という感じだ。

しかし、全然説明が無く、あっという間にパンデミックが進み、南極のシーンになってしまうので、原作未読の人が着いてこられたのかは気になる。正直、話の筋は追えているものの、終末感、スケールのデカさなどはあまり伝わってこない感があった。

最後も、中性子爆弾で皮肉にも世界は救われたという結末なのに、その説明があまり無いため、原作を読んでいないと、何故みんな助かっているのかが分かりにくいと思う。

ただ、パッケージにもなっている、夕日を背にした草刈正雄のカットは非常に美しい。
そして彼のルックスは、今見てもかなりのイケメン。渡瀬恒彦や千葉真一まで出てるし、キャストは超豪華。思い切って三部作くらいでやればもっと面白くなったのでは。
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