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スパイダー パニック!の一人旅のレビュー・感想・評価

スパイダー パニック!(2002年製作の映画)
4.0
エロリー・エルカイェム監督作。

大味エンタメの雄、ローランド・エメリッヒが製作総指揮に名を連ねたモンスターパニックで、巨大化した蜘蛛の大群に襲撃された人々の戦いを描きます。

アリゾナ州の田舎町を舞台に、流出した有毒廃棄物によって巨大化した無数の蜘蛛と地元民の攻防を描いた“蜘蛛パニック”で、女性保安官のヒロインやその幼馴染の男、妻に逃げられた太っちょ副保安官、ヒロインの不良娘&蜘蛛好き息子、ローカルラジオ局の狂信的な黒人DJら町の住民たちが一致団結して獰猛な蜘蛛軍団と熾烈なバトルを繰り広げていきます。

『アラクノフォビア』(1990)に連なる蜘蛛映画ですが、様々な種類の蜘蛛が習性そのままに巨大化するというシチュエーションが特長で、オニグモ、ハエトリグモ、トタテグモ、タランチュラ(ボスキャラ)等、多様な巨大蜘蛛がそれぞれの行動特性に基づき襲い掛かってきます。そのため、一口に蜘蛛パニックと言っても、その姿形や習性が種類ごとに様々なので飽きがこない作りとなっていますし、ヒロインと幼馴染の10年越しの恋のゆくえや鉱山の閉鎖により衰退した町の再建といったサブテーマも作劇に盛り込まれています。

B級映画への出演が多い主演のカリ・ウーラーが男勝りな女性保安官を好演していますし、頼り甲斐のない幼馴染役でアークエット一族のデヴィッド・アークエットが奮闘しています。また、ヒロインの娘役でスカーレット・ヨハンソンも出演していますが、母親役のカリ・ウーラーと顔貌と体形が似ているため無駄に説得力のあるキャスティングとなっています。
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