Kuuta

ゴジラ対メガロのKuutaのレビュー・感想・評価

ゴジラ対メガロ(1973年製作の映画)
2.7
1973年公開の13作目。前作「ガイガン」以上に低予算、短期間で撮られた粗の多い作品。予算切れとなった映画終盤、怪獣たちは木以外何にもない荒野でどつきあいを続ける。

炎に囲まれて後ずさりするゴジラとジェットジャガーの図は、歴代作品の中でもトップクラスにアホらしくて好き。お前ら何を今さら炎にビビってるんだという。

レムリア大陸とムー大陸が実在したかの様にサラッと説明する兄貴(佐々木勝彦)に痺れる。久しぶりにストレートな反核テーマが入っているが、海底王国シートピアが核実験の被害を受け、人類への怒りからメガロを地上に派遣するというストーリーなのに、ゴジラがメガロを痛めつけて終わる投げっぱなしな脚本に脱力する(そもそも人類側は何故メガロが現れたのか分かってなかったのか。となると、なかなか皮肉な話な気もする)。

悪役とはいえ、シートピア2人の肉弾戦の弱さ、痛めつけられ方が酷い。人口の少ないシートピアの中では彼らは若手だったんだろう。慣れない地で体を張る姿に胸が熱くなる。科学が発展しているはずなのにロボット一つ作れない謎。海底文明なのに守り神は虫の姿で、得意技は火炎弾。うーむ。

「一点豪華主義」のダムの特撮はとても出来が良かった。自分で壊しといて水流に飲まれるメガロに笑う。他の都市破壊描写はことごとく他作品の流用だった。

ゴジラの目がくりくりしていてかわいい。戦い方は完全に2対2のプロレスで、怪獣たちが身振り手振りで悪役と善玉レスラーを演じている。怪獣映画というよりウルトラマンな感じ。

日常生活用に作られたはずのジェットジャガーが飛ぶ、自我を持つ、巨大化する。巨大化の理由を「彼の意志」でゴリ押すのにはびっくりだが、結構勇ましく活躍した後、無様なやられっぷりを見せている。色々と酷い映画だが、通しで見るとなんかいい奴だなジェットジャガー。子門真人のエンディング曲も含め、ゴジラ映画ではなく完全にジェットジャガーの映画だった。とても素面では見れないが、笑える珍作。55点。