モールス

大理石の男のモールスのレビュー・感想・評価

大理石の男(1977年製作の映画)
3.5
アンジェイ・ワイダ監督の傑作として名高く、一度は観てみたいと思ってました。
蓋を開けてみると、社会主義政権の時代に思想を統制しようとする政治に対してのプロパガンダ的な作品でした。制作年の1980年から1950年前後のポーランドが如何なる国だったかを振り返る趣旨の映画とは思います。どうしても社会主義を否定するレビューなりますが、人間が人間であるための人権を侵害する描写は苦々しいですね。
1980年から1950年へとタイムスリップの手段として30年前の映画から社会主義の英雄を追う設定はシンプルで見易いと思いました。テーマはやや難しさがありましたが、比較的理解しやすい部類の作品のはずです。
ただ、映像、音楽ともに安っぽさは否定できません。映像的センスは、案外ワイダ監督は不足してるのかもしれませんね。
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