わずか2時間で足早に226事件からサイパン陥落までを描く。
東條英機が「まだ日本は戦えるし、負けることはあり得ない」と力説しながら、悲惨な戦争写真が背景で流れるシーンが白眉。
まるで演劇のような、役者の芝居合戦と会議シーンが特徴。
この時代の役者陣はみな、顔が濃く、見応えがある。
ただ、ぶつ切りで並べたような編集と役者の甘噛み、セリフを発していない役者の少しわざとらしい表情が気になった。
岡本喜八なら、これをどう撮ったか、気になる。
軍服の汚れ方や軍隊のシーンのリアルは戦争体験者がまだまだ多かった時代ならでは、ではなかろうか?
円谷特撮も見どころの一つ。