キミシマユウキ

紀子の食卓のキミシマユウキのレビュー・感想・評価

紀子の食卓(2005年製作の映画)
3.5
田舎の平凡な女子高生紀子は父との意見の相違をきっかけに家を飛び出しネットで知り合ったクミコと「レンタル家族」の仕事を始めるが……

『愛のむきだし』『ヒミズ』の
!!園子温監督!!
による家族ドラマ。2002年の
『自殺サークル』の世界の続き。


あなたはあなたの関係者ですか?


という前作の問いの続きを見せてくれた様な作品。
血は繋がってるけど虚構な家族と暮らすより、嘘で塗り固められた温かい家族になることを選んだ姉妹のお話だ。
『自殺サークル』とは補完関係になっているものの、単体でも充分楽しめる作品。ノベライズ版を原作としているため少々登場キャラのナレーションによる進行はクサイが、ドラマとしては不快極まりなかった『自殺サークル』よりも楽しめた。
「レンタル家族」という商売がまかり通っている時点で日本の闇を感じるが、そこに需要があるんだろうなぁ。。。

主演は吹石一恵
この前福山雅治のハートを射抜いたことで有名な彼女。今まで注目して見たことなかったがめちゃくちゃいい女ですね。そりゃあんちゃんもオトされるわ!UNIQLOブラトップのCM見直しちゃったわ!
妹役の吉高由里子も良い。
相変わらず何考えてるかわからない役がピッタリ。こんな女子高生に振り回されたい人生でしたね。
あとはバイプレイヤー光石研の安定した演技と、AV女優に転落したつぐみさんが良い味だしてます。

前作ほどのショッキングな映像がない分、中身でしっかり勝負している感じがして好印象。
まぁ園子温監督作の中では凡作かな?

家族の形に疑問のある方、園子温のファン、そして福山雅治の伴侶となった吹石様の魅力を感じたい方にはオススメの作品。