Same

デンデラのSameのレビュー・感想・評価

デンデラ(2011年製作の映画)
2.6
50人のババアがクマと戦うB級アニマルパニック映画!

見るまでは色々期待してたんですよ?姥捨山に捨てられた老婆たちが実は生きていて、自分たちを捨てた村人たちに復讐を企てるという、めちゃくちゃ面白そうな設定!
主人公である斎藤カユ役の浅丘ルリ子や、隻眼の椎名マサリ役倍賞美津子、デンデラのリーダー三つ星メイ役に草笛光子。なかなかの名優ぞろい。
監督は天願大介。個人的には今村昌平の息子と言うよりは、三池監督作品で印象的だった『十三人の刺客』や『オーディション』、『ぼっけえきょうてえ』の脚本を書いていて、この作品にも期待してました。

いざ蓋を開けてみれば、なんかあれ?思ったより面白くない、、いや退屈だなこれ、、
と言うふうに変わっていき、着ぐるみ丸出しのクマの襲撃シーンになって、ハッ!これはこんな風に見る映画じゃないんだ、B級映画として楽しまなきゃ!と気持ちをシフトしたことによって最後まで楽しめましたよ。
これを『レヴェナント』みたいな映画と同じように見ちゃダメですよね笑

あ、実はすごい序盤で夜中にカラスが舞い降りた時点で、リアリティ無いなあとは思ってたんですけど笑

デンデラを作ったリーダーであるメイは100歳って設定なんだけど、まったく見えません笑
微妙に嘘くさいどこぞの方言が誰一人しっくりきておらず、舞台劇の様なオーバーな演技も相まって設定どおりでは無いにしろ、そこそこ高齢の女優さんをあんな本気で過酷な雪山で撮影しておきながら、何一つリアリティを感じることができませんでした笑
おそらくこのリアリティの無さが、見てるこっちを物語に入り込ませてくれない一番の要因でしたね。
そのくせ、婆さんが屁をこいたり、卑猥な踊りを踊る生々しい表現を入れてみたりしてたんですけどね。ちゃんとリアルに撮れてないからアンバランスさがより一層アングラなB級演劇みたいで、よりしょぼく見せてました笑

婆さん達の話はすげーつまらないので、着ぐるみクマなんですけど、結構正面から突っ込んでくるシーンなんかはよかったですよ。
身体がケロイド状態の満身創痍になってからは『プロフェシー 恐怖の予言』のケロイドグマ、カターディンみたいでかっこよかったなあ。
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