70年代末〜80年代初頭にかけてのニューウェイヴシーンが生み出した数々の奇怪なパフォーマー・アーティスト達の中でも群を抜いて強烈な個性を発散しまくった「怪物」クラウス・ノミ。今作は早々とこの世から撤収してしまった彼の軌跡を辿り、空前にして絶後となった圧倒的な「異形っぷり」を余すところなく伝えるドキュメンタリー…なんですが、いやもう何と言っていいやら。「あの外見で！あの声で！あの音楽！」まさに時代の徒花というか狂い咲きというか、まさにドラゴン花火のような生涯。カッコイイなあ、もう！
また一方で当時の貴重映像やアーティストたちの証言などを通じて80年代初頭におけるシーンの空気感を伝える「映像で見るニューウェイヴ史」にもなっており、ニューウェイヴ好きにとっては１粒で２度オイシイ１本です。
