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チチカット・フォーリーズのTenKasSのレビュー・感想・評価

チチカット・フォーリーズ(1967年製作の映画)
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鼻からチューブを突っ込み栄養を摂らせる場面と遺体に死化粧を施す場面(目にワタを詰め、ヒゲを剃り、遺体安置所まで運ぶ)のカットバックが印象的だったが、もしかしてあれは同一人物だったのだろうか…。きっとそうだ。自信ないが…。

支配側と被支配側の関係性が如実に見えてくる気がして、被支配側(患者側)にクロースアップされるとどうも ほら見てくださいという視点の強制に他ならない気がした。

処女作とあって他のワイズマン作品とは圧倒的に異なる点が1つあり、やはりそれはタイトルだろう。本来なら『精神病棟』とかそういうのになるべきところを、劇中演目のチチカット・フォーリーズにタイトルがなっているあたり、作為的なものを感じざるを得ないなと言った次第。本当にファーストカットだけでラストカットがどうなるか分かるしね。
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