くわまんG

ロッキー3のくわまんGのレビュー・感想・評価

ロッキー3(1982年製作の映画)
4.0
あらすじ:財産を失うのが恐いから挑戦をやめるの?途中で投げ出すの?

富や名声を防衛してる間に、ベルトも師匠も失ってウジウジしてたら、妻と盟友が尻を叩いてくれて…というお話。ロッキーが後にも先にもたった一度、試合にも勝負にも敗けてしまう局面を描いた佳作です。

何と言ってもみどころは、シリーズ初の夫婦喧嘩。これまで兄にしか感情を露にできなかったエイドリアンが、ぐずぐずと言い訳を並べる夫に「なぜ本音(闘いたくない理由)を言わないの!?」と声を荒げます。

失うものがなかった『1』の頃と違い、得た財産の喪失を恐れて守りに入ったロッキー。かつての全力精神は枯れ、代わりに恐怖が芽生えたのです。エイドリアンが言うように、それはごく普通のことなのですが…。

まぁこれだけエイドリアンが真剣にぶつかれるのも、ともすればいじける彼女の心を、ロッキーが温め続けてきたからなんですよね。倒れそうになったら支え合う、理想の夫婦ですね…!泣

そして、エイドリアン同様ロッキーに焚き付けられたアポロが、セコンドについて支えてくれる展開もたまらない。アポロジャブ、アポロステップ、アポロトランクスを手に入れたロッキーは、果たして王座奪還なるのか?そして、試合後の“アポロのお願い”とは…!?



―以下、備忘録です。夫婦喧嘩の一部抜粋。―



ロ「俺は失うのが恐いんだよお!車や家や妻子をなあ!本音を言わせて気が済んだかあ!?」
エ「みんな恐怖と闘ってるわよ!恐怖と闘って勝つしかないの。でもあなたの恐怖に勝てるのは、あなたしかいないの!そのために何をすべきかわかってるなら、やりなさい!」
ロ「でも…もし試合に負けたら?負けたらどうすりゃいいんだあ…?」
エ「試合には負けてもいいじゃない。それが(『1』の時のように)全力を出した結果なら、貴方にとっては勝利なのよ。だから辛くても受け入れなさい。(人生に)勝つまで闘い続けるのよ、何度でも。私達家族は、挑戦をやめてお金のためにタレント業にうつつをぬかすあなたじゃなく、たとえ(一時的に)多く(の資産)を失っても闘い続けるあなただからついてきたの。さあ、立ちなさい。立って闘うのよ!」
ロ「…強い女になったな。」
エ「ボクサーの妻だもの。」
ロ「…愛してるよ。」