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ボーン・アイデンティティーのmatchypotterのレビュー・感想・評価

3.8
これ2002年なのか。『ボーン・アイデンティティ』。
18年前のキレッキレのマットデイモンが拝める。

“トラッドストーン計画”。
CIAの謎の計画で生み出された人間兵器並みのスペックを持つジェイソンボーン。

無敵の彼が任務中になぜだか返り討ちに遭い、海を漂ってるところを助けられるも、何と記憶喪失に、、、。

自分の名前、過去が全く思い出せないのに、流暢な多言語や銃の扱い、武闘のみのこなしは体に染みついている。

それなのに、全く自分がわからない。
僅かな糸口を辿って自分のアイデンティティを探してるうちにとんでもないことがわかってくる、、、と。

この作品の凄いところは、観てるこっちにもかなり“記憶喪失”を体感させてくるところ。

自分がわからないジェイソンがあっちこっちで少しずつ手がかりを見つけたり、モヤモヤしたり、行きずりの女性と旅を共にしたり。

もちろんその裏で彼に刺客が送り込まれたり、口封じのために色んな人が動き、向かってくるわけだが、基本的に観てるこっちも画面の中のジェイソンボーンと情報量がほぼ同じ。

つまり、何が何だかわからない。
何が何だかわからないけど、記憶としてゼロからスタートするので、目の前のヒントから少しずつ答えを見つけていくしかない。

そんな、焦ったい感じがこっちにも伝わってくる。

記憶もなく、糸口も少なく、何が何だかわからないけど、立ち止まってモタモタしてると殺される。

何もわからないんだから、常に劣勢なんだけど、その瞬間瞬間で問題を解決していく彼の器量に見惚れてしまう作品。

本作でもまだまだ全貌が明らかにならず、彼自身もきっとまだ腑に落ちてないだろうし、周りもまだほっとくわけがない。

ジェイソンの記憶ゼロからの闘い。
さてさて、ここから本格始動。

クライヴオーウェンの無口な冷酷なゴルゴ13みたいな殺し屋、渋い。
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