LocDog

ワイルドバンチ/オリジナル・ディレクターズ・カットのLocDogのレビュー・感想・評価

2.8
「Let’s go.」

「Why not?」


滅びの美学を描くサム・ペキンパーが「最後の西部劇」を撮った。

どの作品もおんなじことばっかりやっているが、「男の死に様はこうでなくちゃならない」と何度も教えてくれる。

”男の教科書”がシルヴェスター・スタローンなら、ペキンパーは”男の標本”といったところだ。

とくにラストの機関銃であばれまわるシーンは「ランボー/最後の戦場」に大きく影響を与えたであろう。

また橋の爆発のシーンは100ペキンパー、最後の銃撃戦は1000ペキンパーの迫力。

マパッチ将軍の鬼畜の所業が炸裂し始めるにつれて、「くそゴミどもっ・・・!腐ってやがる・・!お前らっ・・・!」とカイジの気分だ。

ただ、誰もが終盤の展開にはうなるだろうが、今の映画のスピードを考えると序盤中盤の中だるみがすさまじい。

さらに146分という上映時間もあいまって、体感は実に3時間。

カップラーメンに換算すると、60杯ぶんにもなる。

それに、どれもひげもじゃの人ばかりで似たような顔つきの人が多く、こいつだれやねんとなったり、ならなかったり。

良いところは明確にあるものの、おもしろいとおもえない私は、生き方だけでも見習わなければいけない。

ちなみに、「Let’s go」が「レッツ&ゴー」だと爆走兄弟になってしまうので間違えてはいけない。
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