USK

ワイルドバンチ/オリジナル・ディレクターズ・カットのUSKのレビュー・感想・評価

5.0
”最後の西部劇”と称され”アメリカンニューシネマ”に分類される最高傑作。

無法者で構成された強盗団”ワイルドバンチ”の生き様を描いた作品で、笑いあり、バイオレンスあり、感動ありとエンターテイメント性に優れながらも、西部劇ファンを唸らせる銃撃戦を魅せてくれる、まるで西部劇のデパート。

強く罵倒し合うも魂で通じ合う男達の深い友情、信頼関係に痺れる。老いぼれて馬から落ちようがボスであるパイクを最後まで尊敬し付き合う無法者達には泣かされます。

本作は情報誌において、銃撃戦にだけスポットを当てられがちですが、手に汗握る列車強盗や高笑いするシーン等印象に残るシーンは多くあります。

・サムペキンパーとセルジオレオーネ(余談)
『ドル箱三部作』『ウエスタン』等、最高傑作を連発した事でお馴染みのセルジオレオーネ監督とサムペキンパー監督はほぼ同時期デビューしており、双方とも西部劇に対する愛情は異常なモノだったという。本作でレオーネにライバル視されたのか、レオーネ監修の『ミスターノーボディ』では、たった四人で何百人の軍隊を相手にしたワイルドバンチに対し、一人の老ガンマンが150人のワイルドバンチに挑むというストーリー。ライバル視していたのが確信的なのは墓石にサムペキンパーと記載されていた点ですね。

また面白い事に『ミスターノーボディ』は”最後のマカロニウエスタン”と称されている。
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