Otun

リトル・ロマンスのOtunのレビュー・感想・評価

リトル・ロマンス(1979年製作の映画)
4.2
前回に引き続き、後輩オススメシリーズvo2。『リトル・ロマンス』。初見。

なんだろ。前回レビューのメビウスとの作風の高低差ありすぎて耳キーンとなるほどの爽やかムービー。
物語。ハイデッガーを愛読しちゃうよな少女と、己で生み出した計算式で競馬を予想して当てちゃうような少年。その二人の天才の小さな恋のメロディ。

ああ。まだまだこの世界は美しい物で溢れているんだ。
恋する二人が「天才」が故に世間の少年少女とは違う孤独を感じ、だからこそ引かれ会う様。
出会う老紳士ローレンスオリビィエの優しさと、本当の彼の生業。
シンプルな物語でありながら、登場人物のキャラクターの陰陽が絶妙で、"人物たち"としての説得力がある。

ラスト。
天才だろうが、なんだろうが、純粋にあの場所に必死に向かう二人。見守る老紳士。
もう、おじさん(私ね)の涙腺は崩壊でした。

いずれ、自分もあの場所に行ってみたいな、とか。
ほほほ。全く歳にもなくそんな事を考えたりしちゃったのでした。でした。笑。
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