「ティファニーで朝食を」で有名な作家トルーマン・カポーティ。
フィリップ・シーモア・ホフマンが演じ オスカー受賞。
1959年の一家殺人事件の取材を通して
「冷血」を書き上げるまでの物語。
特筆すべきは 特徴ある喋り方と佇まい。
彼のドキュメンタリーも鑑賞しましたが
かなり寄せてきている。
被告人ペリー·スミスとディックに接触し
特にペリーの内面に迫っていきます。
本人に寄せて演じているだけでなく
彼と話している時のフィリップ・シーモア・ホフマンの演技に引き込まれます。
一家4人の死体を見た後に
「恐ろしい事に直面すると ほっとする」と
彼の境遇に通じるような言葉をカポーティは発している。
彼と親しくなるのは 金脈だと言いながらも
どんどん惹かれていくカポーティ。
しかし 犯行の夜の真実を知った時
現実の彼を目の当たりにした時 ひどく落胆します。
殺された4人家族の人生が殺人者と交わってしまったように
カポーティも同じく 交わってしまった。
彼が興味を持たなかったら
決して交わる事はなかったであろう男と···
完成まで6年の歳月をかけた「冷血」
彼のこの作品についての語りを聞いて観たくなりました。