松浦義英

カポーティの松浦義英のレビュー・感想・評価

カポーティ(2005年製作の映画)
3.0
『冷血』を観る前にこちらを観賞。

冒頭の死んでいるのを見つける演技の絵画的な美しさに驚いた。
カメラの使い方と演技の良さが合わさって芸術を生み出した感じ。

まさかハーパーリーが出てくるとは思ってなくて驚いた。
『アラバマ物語』も随所に出てくる。
カポーティの同性愛者描写が1ミリも気持ち悪くない。
知的な人だと何でも許せる不思議。
むしろ口ごもって「好きだとそうなるよなあ…」って思う(笑)

ノンフィクション作家としてのカポーティは『羊たちの沈黙』のクラリスに被った。
ノンフィクションの映画化だし、作家の映画だから地味なのは分かっていたけど、友達描写が浅いというか…距離があるように撮られてるような気がした。
意図がなんかあるのかなあ?
いや、タイトル『冷血』だしなあ。
でも入れ込んでる感ある描写もあるにはあるし…?

でも、犯人の犯罪シーンは凄いなと思う。
でもこの自供も本当なのかと思ってしまうのは移行の犯罪映画のおかげか、せいか…。

事件の顛末はわかったけど、それがもてはやされてるのはなぜなのか。
『冷血』を観てその答えが出るかな。

「あなたは救いたくなかったのよ」
重たい一言だ。
それ以降本書いてないのがさらに重い。
恋してたのか??
松浦義英

松浦義英