FATMAX夜食のデブロード

マキシマム・リスクのFATMAX夜食のデブロードのレビュー・感想・評価

マキシマム・リスク(1996年製作の映画)
3.3
一応VHS時代に観出たので鑑賞記録はソレにしたが、Netflixで配信していたので再度拝見。

改めて観てもヴァンダム映画の中では面白い部類だとは思う。
(トップ3とまでは行かないがw)

結構ハード寄りでコメディ要素薄めな真面目路線。
ストーリーも《どシンプル開脚ヴァンダミングアクション》ではなく、自分探し系サスペンス映画にアクションを高比率で配分した感じ。

しかもこの自分探し系に《存在を伏せられていた双子の弟》という変則技を使って

『亡くなった弟がなぜ自分に会おうとしていたのかを弟に化けて探る』

という筋書きにしてあるのが中々にイイ感じ。

脚本家が結構有名な人なので展開も整理整頓出来ていてサスガと思った。

とはいえ映画の進み具合は若干荒っぽいけどねw
ただ、展開に「ンなアホな」が意外に少ない。

古い作品なので被害者のほぼ出ない街中での銃撃戦とか そういうのはご愛敬w
(そういうアクション映画と割り切って頂きたくw)



ただねぇ…話運びは良いのだが本編サイズに対してかなり多めにアクションを詰め込んだ結果、

『 悪役がチョイと弱い。』

そりゃヴァンダムだからな!…とかバトルスペックの事じゃ無くてw

キャラクターの色付けがかなり薄いのよ。

マフィアの上下関係とか、とある組織(一応伏せる)の連中の腐敗感やクソ野郎感がかなり駆け足で

『まぁ良くある感じなので分かるでしょ』

と既視感頼みになってるというか。

それでもマフィアの方は見た目がもう濃い感じなので良いっちゃ良いんだけど、もう一方はどうしようもないぐらい激烈に弱いし、組織の扱いも安すぎて。
悪も悪、大悪党なのになぁ…と溜飲が下がる以前に上がりきらないというか。


とはいえヴァンダム主演アクション映画というカテゴリーで考えたらしっかりとした骨組みなので、このジャンルやヴァンダムが好きなら面白い部類だと思う。


アクション自体もリンゴ・ラム監督の香港映画的やり過ぎ感は熱量があるし、実はヴァンダミング要素が少なめなのに(開脚は無い)かなりの暴れっぷり!
火力も中々のモンですw


監督がハリウッドスタイルに合わなくてブチ切れ1本だけで帰った話は有名ですなw
まぁ後にまたヴァンダムと組んでるってのも今となっては面白い話。


あとね!
ナターシャ・ヘンストリッジがめっちゃイイんだよ!!
艶っぽいというか少し"大人の女"感というか、今回調べてみたら当初二十歳チョイ上ぐらいだったらしく『マジか!!』思った。
(まぁコレは個人的な趣味も多分にあるけどw)



なんと言ってもサウナのバトルは、のちに日本のバラエティ番組制作者が"マキシマム・リスク/タオル最強説"を打ち出し、現在の温泉ロケ等で〈ズリ落ちないバスタオルの結び方〉が生まれるキッカケになったというのは有名な話ですウソです。



古い作品なのでソコを念頭に…とは前置きはするが、中々に見応えはあるアクション映画の王道からチョイずれが良い感じなヴァンダム主演作品としてご覧になってみてはいかがかと。

2020年2月現在、Netflixで観れますぜ!



あ、開脚が無いとは言ったけど"回し蹴り"はあるよ!

ソコまで"ドヤ感"は無いけどw