ロメールの中でもかなり傑作だと思う。
雑然とした話に見えて一本筋が通ってるし、ウィットに飛んだ掛け合いは無限に見れる。思い出したかのように登場人物の顔に寄っていくズームも面白い。小さな子供が大人と対等な議論をするっていうのもロメールらしくない？
少し間の抜けているように見える(真面目な話に加われない)政治家の娘が「ピアノ弾いていい？」と言うシーン凄く好き。
今見るとすごく現代的なテーマをダラダラと議論している。
都会での多様な文化摂取を推奨する小説家vs田舎への移住・定住を推し進める政治家の対立
「2,30年後には自宅に居ながらにして仕事ができるかも」
「田舎に住んで働くことは都会の飽和と田舎の過疎化を防げる。そうすれば人口分布も釣り合いが取れるだろ。」
「極左の毛沢東主義者と極右の全体主義者は同じなんだ」
