HidekiIshimoto

木と市長と文化会館/または七つの偶然のHidekiIshimotoのレビュー・感想・評価

4.5
けして軽くない中身の田舎政治映画を、こんな軽妙に撮ってしまえるロメールさすが。けどこれって政治映画なのか?副題が七つの偶然。偶然で決まるものを政治と呼べるのか?ロメールから見れば政治も恋愛も偶然の出来事なのかも。俺の愚人生顧みても肝心な出来事ほど偶然だったと言えるし、なるほど実は偶然こそ起こるべき必然?俺の偶然人生は必然だったか?!と頭ぐるぐるしてきた。相変わらず皆んなが主張喋りまくり。なのにまるでドキュメンタリーのような自然なお喋り。ここまでロメール作品観てきて一番賢く見えたのはポーリーヌだったけど、この10歳の少女ゾエはもっと賢い感。さすがロメールただのロリコンじゃなかったのねとちょっと安心。オチの至福感よ。