KnightsofOdessa

西部戦線異状なしのKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

西部戦線異状なし(1930年製作の映画)
3.4
No.50[マイルストンが遺した映画史のマイルストーン] 71点

レマルクの傑作反戦小説の初映画化作品で、マイルストンの代表作。しかし、これまで数多の反戦映画が作られてきたので"one of them"になってる感じは否めないし、子孫の世代で先に見てしまった作品が一つでもあれば血筋を辿っても同じ顔をしているので悲しいかな新鮮味は感じない。これが世に言う"ヘルハウス問題"である。

兵士の生活としては「ウィンター・ウォー 厳寒の攻防戦」、戦争映画或いは反戦映画としては「炎628」、一次大戦のバカバカしさとしては「素晴らしき戦争」の方が優れているので特にコメントはないが、冒頭のクレショフ工房感のあるモンタージュ、横移動で敵が撃たれて倒れていくショットとかラストの墓場と進軍のオーバーラップなんかは映画史に残る名場面だと思う。

この作品によってマイルストンは名前の通り映画史にマイルストンを遺したわけだ。というつまらんギャグを思い付いてしまったので表題に飾っておこう。
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