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戦場のメリークリスマスのkazu1961のレビュー・感想・評価

戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)
3.8
「戦場のメリークリスマス」
「Merry Christmas Mr. Lawrence」
1983/5/28 公開 日本・イギリス作品 2018-114 再鑑賞

とにかく、音楽が一生忘れられない作品になりましたね。
第二次世界大戦を舞台にした作品にも関わらず、一切の戦闘シーンもなし、日本軍と捕虜の外国人との交流と極限に昇華した友情を描いた異色のヒューマンドラマです。
出演した俳優陣も異色。ビートたけしの存在感が飛び抜けていますが、坂本龍一、内田裕也、ジョニー大倉、デビッド・ボウイ、トム・コンティも特異な演技を見せてますね。
テーマは深く、日本軍の捕虜への待遇と、その根底にある日本独特の「武士道」、「神道・仏教観」や明治以降の日本人が抱いた強い欧米へのコンプレックスと憧憬などを描いているのそうですが、後期の大島作品に底流する「異常状況のなかで形作られる高雅な性愛」というテーマも、登場人物らの同性愛的な感情として描写されているのが特徴的ですね。

原作は、ローレンス・ヴァン・デル・ポストの『影の獄にて』に収録された2作品。第2次大戦中のジャワ山中。日本軍捕虜収容所という、極限状況に置かれた人間たちの相克を描いた異色のヒューマンドラマ。日本軍のエリート士官ヨノイと連合軍捕虜セリアズ少佐の愛情めいた関係を中心に、日本軍人と西洋人捕虜との関係が興味深く描かれる。大島渚監督。坂本龍一、ビートたけし、デビッド・ボウイといった国内外の異色スターたちが共演し、坂本の音楽も高い評価を得た。
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