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戦場のメリークリスマスのsのレビュー・感想・評価

戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)
4.0
戦争映画が本当に無理で、どのくらい無理かというと観賞中に吐き気に襲われてめまいを起こすくらいNGなんだけど「新宿泥棒日記」、「夏の妹」、「愛のコリーダ」などなど順調に観てきたのに、この名作を観ずして私の人生先へは進めないだろうということで一念発起してやっとのことで観賞。
ヨノイ大尉役の坂本龍一の固すぎる演技はまあ見逃すとして、セリアズ役のデヴィッド・ボウイが素晴らしすぎて意味がわからん。そんでもってセクシー。マイク握ってなくても歌わなくてもセクシーなのな…知ってたけどさ…

残り40分くらいに差し掛かったところで流れ始めるセリアズの弟の天使のような美声。野蛮で殺風景だった画面が緩やかに歪み始め過去の記憶へとトリップ。気づいたら色とりどりの花々に囲まれた庭の中にいるという幻覚体験。天使の誘い?持ってき方がセクシーでめちゃくちゃ大島渚だわ…とうっとりしてしまった。

一番好きなシーンはデヴィッド・ボウイの不意打ちキスによろめいて後ろにぶっ倒れる坂本龍一。勝手に「君に胸キュン。シーン」と命名。あんな間抜けで色っぽい顔した坂本龍一を観れるのはたぶんここだけなんじゃないかなと思う。

ラストは日本映画らしいというか北野武の放つ人間臭さによるものか。国を超えた男の愛と友情に思わず涙腺が緩み、私もつられて武スマイルで終了した。
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