フレスコの傘

アルビノ・アリゲーターのフレスコの傘のレビュー・感想・評価

アルビノ・アリゲーター(1996年製作の映画)
3.5
本作は俳優ケビン・スペイシーの初監督作品である。

ひょんなことからトラブルに見舞われ酒場へと逃げ込んだ強盗3人組だったが、あっという間に警察から包囲されてしまう。彼らは咄嗟に酒場にいた5人を人質にとるのだが…。

強盗と人質たちによる密室劇が淡々と展開されていくが、これがなかなか面白い。以前に同じく密室劇である『テープ』が私の中で1ミリもヒットしなかったため、少々不安な気持ちで鑑賞したのだが、ケビン・スペイシーはこの密室劇を上手いことまとめている。

密室劇となると制限された状況の中でいかに鑑賞者を退屈させず、上手く引き込ませるかが重要になってくるわけだが、本作は人間同士の駆け引きや、やり取りそのものが本当に濃密で飽きのこない作風になっているのだ。終盤になると重大な事実が暴かれていくが、それを明かさずに最後まで墓に持っていくというスタイルでも面白かったかも。

強盗3人組の濃さもさることながらフェイ・ダナウェイ、ヴィゴ・モーテンセン、スキート・ウールリッチなど脇役も徹底して濃いメンバーが顔を見せている。

ラストはビターすぎて賛否両論あるかと思うが、ひねくれた私はこういう終わり方が大好きだ。