あしからず

火を噴く惑星のあしからずのレビュー・感想・評価

火を噴く惑星(1962年製作の映画)
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科学的根拠とかリアリティを一切抜きにしたなんちゃって惑星探索。ソ連だからセーフ。

舞台は金星らしい。触手が生えた巨大植物や人間大のぴょんぴょん跳ねるゴジラとかただのトカゲとか魚とかいっぱいいる。なんならたき火できるほど酸素もある。それでもそこは金星なのである。

映画製作者も自由ならば登場人物も自由。
ちょっとあっち見てきますと意気揚々と離れ触手に襲われたり、海の中では1人洞窟に潜ったりと初めての惑星に対して危機感はゼロ。禁断の惑星のロビーのようなロボットもいるのだがこれも自由。なぜか名前はアメリカ名のジョン。敬語で話しかけないと返事をしない。自己保全能力が高く自分がヤバイので抱えている人間を溶岩の中へ放り込もうとするなどロボット三原則は無視。でも結局溶岩の中へ沈んで行く様は涙なくしては到底みれない。うそだけど(今考えたらこのロボットはアメリカへの皮肉なのかな?)

だいたい超展開だけど、彩度の低い落ち着いた色彩の映像とかクラシックでオシャレな宇宙服や古典的デザインのジョンなど見所は多く、まあソ連だし…って感じで楽しめる。そして字幕翻訳がまさかのロシア語通訳の大御所、米原万里さんでびっくり

個人的にはとても好み。B級SF好きな人はぜひ
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