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ディア・ハンターのEIKUNNのレビュー・感想・評価

ディア・ハンター(1978年製作の映画)
4.2
【彼らの関係は、友情か愛情か】
 マイケルは、本当はメリルストリープが好きだったのか?それとも、ほんとにゲイ的な感じでニックにとって大切な人であるメリルストリープへの優しさなのか。ゲイだけど彼女ならOKなのか?とも考えたけど、マイケルはニックに"I love you."って2度言ってるし、狩仲間も彼がいないならウンザリって言ってるし、最後のロシアンルーレットもお前のためなら死んでやるって気持ちで参加してると思うし、やっぱりマイケルはゲイでニックが好きだったと僕は思った。そして彼を愛した者同士、マイケルとメリルストリープは心で通じ合うのだろう。
 友情といえば、演じた俳優同士、さらには監督が病に蝕まれていたカザールを支え、後世に残る作品を作り上げたこと。

・全体を3幕構成だとして、第1幕の結婚式・狩りまでが70分と、正直長くて何度も止めてしまったが、2回目鑑賞時には、全て必要なシーンでした。
・"I do."って練習してたのに本番で"I have."って言っちゃうの可愛い。
・"OK??(満足か?)"
・長かったり過激だったりで、たぶん10回は観るのを中断した。テンポが良いわけではないし、話も何度も観れるものではないが、それでも最後は泣きそうになった。特に、2回目鑑賞以降はマイケルの彼への気持ちを考えると胸が締め付けられる。
・「お前(ニック)なしでは狩りには行かないよ」という言葉に反して狩りに行っても、獲物を取ることは出来ていない。そしてマイケルにとって、ウンザリ度NO.1のスタンの行動に対して、愛する人が死んだ方法でわからせ、その場を収める。
・ロシアとの関わりを指摘したAmazonレビュー上での評論が面白かった。
・あと残虐さではNO.1を争う、手榴弾で身を隠していた子女を虐殺するシーンでは、ベトナム人ではない他のアジア人と思われる兵士が出てくるが、あれは韓国人で、実際の手口そのものだそう。つまり、監督が見逃してはいけない戦争犯罪をあえて挿入したと考えられる。
・「パルプフィクション」でこの映画に関する小ネタが出てくるらしいので注意して観てみたい。
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