これ以上のラブストーリーを私は知りません。
モノローグ調で始まったこの映画、何処にでもいるような冴えない本屋の店主ウィリアム・タッカーがノッティングヒルでハリウッドの大スターアナ・スコットに出会い恋をするいわゆる身分違いの恋を描いた映画。
徐々に距離が縮まる2人を見ていると微笑ましく頑張れ!と応援しちゃう。だけれども、やっぱりアナは大スター。人気俳優の彼氏もいるしスキャンダルに怯えるような生活。遊び相手の1人にしか思うことができないタッカーはどうしても現実を受け入れることができない。彼女にキスされようとまだ信じられない。夢の中ではないのか。そう思う。
ここら辺の身分違い特有の感情がすごく繊細に描かれていたと思うし感情の揺さぶり方が非常にうまかった。
困難を乗り越え成就した2人に更なる困難が…
重なる不安・絶望にタッカーは落ち込み彼女を忘れようとするが忘れられないそう彼女はまるで”恋の麻薬”欲しくてたまらない。
そんなタッカーとアナの恋愛模様はもう純度100%濃厚ラブストーリーです。
あとは音楽。「She」が最高過ぎます。この映画をより素晴らしいものへとしてくれました。
その他作中の音楽も最高です。名作に名曲ありです。
そして登場人物。どのキャラも個性的で愛くるしく好きなキャラばかりでしたが私はやはりスパイク。
タッカーの同居人でマスかきのどうしようもない人間で普段タッカーを困らせてばかり…そんな彼の言葉がいつもタッカーの恋を後押ししていて、ここぞという場面で男気を見せる姿には思わず涙。
ラストシーン。もう、何も言うことはありません。大好きです。
ここ数年揺るがなかった個人的NO.1の映画が更新されたかもしれない…。