Benito

ノッティングヒルの恋人のBenitoのレビュー・感想・評価

ノッティングヒルの恋人(1999年製作の映画)
5.0
【 アズナブールとコステロの歌う"She" 】

この作品を劇場で22年ぶりに観たけど、色褪せてないどころか、もっといい作品に思えた。そんな名作。

ヒュー様のキャリア史上最大のヒット作。サントラがとても素敵な映画。Artにも触れることができる。そして脚本が「ブリジット・ジョーンズ」や「フォー・ウェディング」「ラブアクチュアリー」「Mr.ビーン」のリチャード・カーティス、彼の描いたユーモアとロマンスを織りまぜた数々の台詞は最高。

<サウンドトラック>全15曲_CD
オリジナルは13曲、日本版は15曲(14,15曲目は映画には使われていない)。
そして、なんと言っても"She" という曲の存在感。映画のオープニングではシャルル・アズナブールのオリジナル(サントラ未収録)、クライマックスシーンではエルビス・コステロによるカバー。異なるバージョンが2回効果的に使われて良かった。
*但し、アメリカ版や販売されているソフトによって両方コステロ版になっている事もあるみたいです。

あと市場を歩く主人公の背景で季節が変わっていくシーンで使われたビル・ウィザースの曲、そしてトレバー・ジョーンズのスコアも美しい!

1.She / エルヴィス・コステロ
2.ユーヴ・ガット・アウェイ/ シャナイア・トゥエイン
3.アイ・ドゥ(チェリッシュ・ユー) / 98 Degrees
4.消えゆく太陽 / ビル・ウィザーズ
5.傷心の日々 / アル・グリーン
6.イン・アワ・ライフタイム / テキサス
7.ギミー・サム・ラヴィン / ザ・スペンサー・デイヴィス・グループ
8.愛は沈黙の中で / ローナン・キーティング
9.消えゆく太陽 / ライトハウスファミリー
10.フロム・ザ・ハート / アナザー・レヴェル
11.エヴリシング・アバウト・ユー / スティーヴ・ポルツ
12.ウィル・アンド・アナ<スコア> / トレヴァー・ジョーンズ
13.ノッティング・ヒル<スコア> / トレヴァー・ジョーンズ
14.ボーン・トゥ・クライ(日本盤のみのボーナス・トラック) / パルプ
15.フィルス・&・ドリームズ(日本盤のみのボーナス・トラック) / スウィング・アウト・シスター

<付録>
映画のなかで、頻繁に出てくる英語の台詞 ' classic ' が印象的。(スラング的には「ウケる!」「最高!」)
それと、夜の公園に忍びこむときの' Whoopsidaisies' も微笑ましい。(ウプシデイジー、という発音で、コテンと転んだ子供を、ヨイショっとひっぱり起こすときの掛け声らしい)
あと、ヒュー・グラントのイギリス英語。received pronunciationという伝統的な標準発音で裕福な上流階級の英語で、英国王室やBBC放送や南イングランドのごく一部の人たちしか使わないみたいで、なんだか品がいい感じが好き。

追記: (鑑賞後にお読みください)
映画の中の重要なアイテムとして、絵画もあった。主人公の家には、シャガールの'結婚'という作品(プリント版)が飾ってあって、後半には本物が登場する!
あとはカンジンスキーの絵もテートモダン美術館の印刷が入っているのが階段にあった。シャガールとカンジンスキーを選ぶ監督のセンスはさすが。もちろん本物の設定だったシャガールの絵は映画用に描かれた小道具で本物は個人蔵。そのため、小道具は撮影後に本物と間違われないよう(または流出しないよう)丁寧に処分されたという事です。
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