…『馬と猟犬』（笑）
男女が逆というより、セレブが普通の女性としての幸せを勝ち取るという意味での、逆シンデレラストーリー。ジュリア・ロバーツが等身大に演じる有名ハリウッド女優と、『ウェールズの山』や『ラブ・アクチュアリー』（英国首相役）のヒュー・グラントが演じるフツーの英国人書店主との、ラブ・コメディ。第四の壁にも似た、セレブと一般人の壁は険しく、そして楽しいのだ。
イケメンはどこか同性からはイヤミに感じられる部分がある事が多いが、ヒュー・グラントはいかにも人が良さそうで、本作でも感情移入が容易な二枚目半を演じる。クイーンズ・イングリッシュの発音も心地よい。
イギリス流の皮肉なユーモアに全編彩られ、恋模様だけでなく、今すぐ移住したくなるようなノッティングヒルの穏やかで優しい佇まいや、リス・エヴァンス演じる奇矯な同居人はじめとするヒュー・グラントの友人たちとの友情など、見どころタップリ。終盤、まるで世界中が応援してるような気配の恋の成就が素晴らしい。
本当に楽しい、自分の中では五指（三指？）に入るラブコメディでした。
