ロンドン西部のノッティング・ヒルを舞台に、本屋の店主とハリウッド女優との恋愛を描いたラブ・ストーリー。
もしも、憧れの女優さんとデート出来たなら…なんて妄想をした事がある人は多いと思う。自分もある。
そんな夢見心地なシチュエーションを観ながら、主人公のウィリアムに感情移入して一喜一憂した。
働いている店に女優がくる「偶然」
ぶつかってジュースをかける「偶然」
「偶然」が続くと「奇跡」になる。
服を乾かすため自宅に招き、部屋に入る。突然のキス。電話。妹の誕生日パーティー。もう「ありえない」展開だけど、その「奇跡」を楽しんだ。「奇跡」が続くと「運命」になる。
離れてくっつき、また離れてくっつく。磁石のように互いが引寄せ合う。こうなるともう「運命」
マスコミに追われ、ほとぼりが冷めるまで家に置いてほしいと言うアナ。マスコミにバレると怒って去っていくアナ。
わがままだと思うが、それがアナの「素顔」なんだろう。女優の前に一人の人間であり女だ。ウィリアムには、ありのままの姿見せるのよ。大丈夫だアナ、少しも寒くない。
所々、女優アナ・スコットと、ジュリア・ロバーツ本人が重なって見えた。いっそのこと本人役の設定で、
「あのプリティ・ウーマンの人?」なんて台詞があっても面白かったと思う。
友人や家族など、周囲の人たちが個性豊かで楽しませてくれた。ロケーションの風景が素晴らしく、お洒落なこの街並みを眺めながら一度歩いてみたくなった。
魔法にかけられたようなロマンティックな世界に、コステロがカバーした名曲「She」がピッタリと合っていた。名作には名曲あり。