緑雨

崖っぷちの男の緑雨のレビュー・感想・評価

崖っぷちの男(2011年製作の映画)
2.8
こんな大衆的なクライム・アクションとは思わなかったが水準級。飛び降り騒ぎの本当の狙いが明らかになっていく過程は、滑らかとは言えないまでも観ているものを惹きつける乗りのよさがある。劇場型犯罪で、野次馬を味方につけていく展開に、『狼たちの午後』が脳裏に浮かぶ。

ことの敬意と真相が次第に明らかになっていく件りはあまり上手に演出できていない。もうちょっと鮮やかに戦慄が走るくらいの衝撃を描出して欲しいところ。サム・ワーシントンと交渉人の女刑事エリザベス・バンクス、ホテルの部屋の見張り役の刑事エドワード・バーンズがだんだんと心通わせていく過程も、あんまりスムーズに感じられない。
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