藤圭子の『盛り場流し唄』『新宿の女』を題材にした歌謡映画。
主要人物は北林早苗・山本陽子・大信田礼子だが、近づく男たちがどれもこれも禄なのがいない。
特に悲惨なのは山本陽子で、『新宿の女』の歌詞を体現して悲壮。
カス男しかいない中で藤竜也の格好良さだけが出色。
刺青を見せるシーンではゴリマッチョボディが堪能できる。
ただ、結局は北林早苗より男の世界を選んだわけで、救われない。
女性陣の中で唯一、大信田礼子は陽性な魅力を振りまいているし、小松政夫とのやり取りも映画を明るくしてくれるのでもっと登場してほしかったが、いまいち何のためのキャラだかわからないまま終わってしまった。