秋月

魔女の宅急便の秋月のレビュー・感想・評価

魔女の宅急便(1989年製作の映画)
4.7
小さい頃は神様がいて
不思議に夢を叶えてくれた


小さい子どもの時は、全てのことができた。動物と話すことだって出来た。
大人になるとそれが出来なくなった。人と比べたり、理想を掲げてしまい上手くできない。
自分で自分の可能性に蓋をしてしまいがちだ。


キキの魔法は個性、もしくは好きなコトの象徴のように描かれていると感じた。子供の頃は当たり前のように使えた魔法が大人になると使えなくなる。

個性を使って、好きなことを仕事にして金を稼ぐ、知らない人達と接する。そしてトンボに嫉妬してしまう。大人へと徐々に成長していく。

成長していくにつれ魔法の力が弱まってしまう。魔法が使えなくなってしまう。
そんな時は、ひたすら練習!練習に練習を重ねる。
それでも出来なければそれから離れる。そしたらまたそれを自分からやりたいと思うようになる。と絵描きの少女は語る

絵を描く人、小説を書く人、楽器を演奏する人、スポーツをする人。殆どの人が楽しみながら、苦しみながら、壁を乗り越えていく。

主人公のキキと絵描きの少女は声優が同じ人なので絵描きの少女は将来のキキなのかもしれない。

そして、誰かの為にその個性を使うと奇蹟のような事が起きる。
私はまだ誰かの為に使ったことがない。
私の前には大きな壁がある。壁など無視して誰かの為にそれを使えば魔法のようにその壁を越えられるかもしれない。
勿論綺麗に壁を越えられるわけではない。キキのようにまっすぐ飛べずジグザグした導線になるだろう。歌なら音程がズレる。演奏ならリズムがズレる。サッカーならあらぬ方向にパスを出してしまう。不格好なものになるだろう。だけど、誰かの為に一生懸命歌を歌ってる姿、演奏している姿、ボールを追いかける姿は美しい。きっとその想いが相手に届くだろう。

お~とな~になっても~奇蹟はおこる~よ♪
秋月

秋月