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魔女の宅急便のなのレビュー・感想・評価

魔女の宅急便(1989年製作の映画)
5.0
ジブリ作品の中で一番好きなお話です。小さい頃に誕生日にビデオをプレゼントで頂いて、何十回とみた映画です。

キキが旅立つ日、荷物を詰め込んでいるその瞬間のワクワク感。地味な服に大きな赤いリボン。空を飛びながらかかるルージュの伝言。時計台のある海に囲まれた街。優しくてステキなパン屋さん。品のあるおばあさまと楽しい家政婦さん。さばけた画家のお姉さん。喋る黒猫。そして箒で空を飛ぶこと。


そういうところが子供の時から大好きでした。他のジブリ作品と比べるとどう考えてもトンボがかっこよくない。ハクの方が、ハウルの方が絶対かっこいい。他の作品を思い浮かべても絶対トンボは勝てない。それでも何故か魔女の宅急便が一番好きでした。



今回見て、やっと魔女の宅急便に何が描かれいているのかが分かった気がします。

何かにつまづいた時、スランプに陥った時、ジタバタしてみる。それでもダメなら止めてみる。辛い時に何よりも助けになるのは人の優しさで、誰かのためにっていう思いは大きなパワーになる。


ジジがなんで喋れなくなるのか、魔力が弱まったからだと思っていたのですが、そういう理由じゃないと知って、悲しい気持ちもなくなりました。


「私このパイ嫌いなのよね〜」
っていうセリフ、つい真似しちゃいたくなりますよね。

このシーンは、絶対よろこんで貰えると思ってやったことを、そういう風にいわれる時の気持ち。働くことって必ずしも嬉しいことばかりじゃないし、そういうことも飲み込んでいかなければならない。13歳で働くことの厳しさに直面するシーンだというようなコメントを読んで、この映画の理解が深まりました。


解らなかったことも、大人になって理解出来る。だからジブリ映画は大人も子供も楽しめるんですね。


もうビデオは再生出来なくなってしまったので、いつかBluRayを買おうと思います。
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