ビターチョコ

魔女の宅急便のビターチョコのネタバレレビュー・内容・結末

魔女の宅急便(1989年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

中学生くらいの少女が主人公。魔女の修行のため、一人で知らない町に住み始める。彼女の名前は「キキ」。明るくて聡明な少女だが、ちょっとプライドが高い。相棒は若いオス猫の「ジジ」。キキもジジも毒舌だ。

運よく、若いパン屋さん夫婦の家に住むことになり、トンボという同年代の男友達もできる。思いつきで始めた宅配便の仕事も順調で、何もかもハッピーだ。

だが、気のいい老婦人の家で作った「ニシンのパイ」を届けた後、風邪をひき、精神的にも凹んで飛べなくなって、(母親が作った)丈夫な箒まで折って壊してしまう。宅配便の仕事ができない……最悪だ。

そんなとき、歩いて行ける届け物の仕事が入る(実は、パン屋のおソノの作戦だった)。そこでキキは、初めてトンボの人となりを知る。人力飛行機のテスト飛行を共にして、久しぶりの大笑い! 浜辺でなごむ2人。やっと「キキ」は町になじみ始めた。飛べないままだが、やっと平穏な日々が始まった(?)。

そこで大きなトラブルが発生する!
「たいへん、助けなきゃ!」
だが、飛べないキキ。
どうするキキ!?

親元を離れ、一人で都会に出て行く若者たちにエールをおくる映画。ラストの歌が入るタイミングが絶妙だ! 素晴らしい!

<余談>
この映画から「ジブリのブランド化」が始まった。それまで、つまりトトロまでは一般層の知名度は低かった。
どんな経緯で、急激に観客が増えたのか知らない。
たぶん、広告戦略を始めたのだろう。
記憶にあるのは、徳間書店のガイドブックだ。A4変型の大判で中綴じで、アニメファン層じゃなく、一般層向けで編集してある。表4の広告がヤマト運輸だ。

さらに余談を続けると、芸能人や文化人を使っての広告を始めたこと。当時、柴門ふみは恋愛の神様扱い(?)で、夫の弘兼憲史と二人で、アニメージュで『紅の豚』の広告記事に出演。
私の勘違いかもしれないが、そんな広告戦略が強くあったと思う。たとえば、上記『魔女の宅急便ガイドブック』には早見優と武田鉄矢が出演(?)している。

ジブリのブランド化は、監督の宮崎駿氏にとって幸福だったのか。ブランド化したから、引退記者会見なんかして、さらに(すぐ)反故にするような無様な老人(私見)に成り下がった…のかもしれない。

<まとめ>
良い映画です。
たまに、とても観たくなります。
1989年公開で、1941年生れの宮崎監督は…当時まだ40代だった。