山本

あの頃ペニー・レインとの山本のレビュー・感想・評価

あの頃ペニー・レインと(2000年製作の映画)
4.4
これはヤバいですね。僕もライターとかやってたけどこんなのなかった。15歳の少年がロックバンドを取材して「ローリング・ストーン」に載せる記事を書くんだが、バンドの取り巻きの1人であるペニー・レインに徐々に惹かれていき……という話。
というと恋愛がメインの話っぽいが、むしろバンドのメンバーの1人であるラッセルとの関係が中心な感もあり、そこはタイトルに引っ張られないようにしたい(原題の"Almost famous"はむしろラッセルに光を当てている)
とにかくペニー・レインが尊すぎるので彼女が登場したシーンから視聴がドライブされっぱなしなのだが、ラッセルがバンドのことで秘めている気持ちを主人公に打ち明けるあたりから物語は2回目のアクセルを踏み出す。「これどういう記事にすりゃいいんだよ……」という主人公の気持ちが乗り移ってきた。
最後の主人公に家にラッセルがくるところがいいよね。「彼女の計らい」がね。そして二度目のインタビューが、still waterをalmost famous からfamousにする、と。でも全部見終わってからタイトルを振り返ると、邦題も素晴らしいよなあと思ったり。
山本

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