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サン★ロレンツォの夜のmhのネタバレレビュー・内容・結末

サン★ロレンツォの夜(1982年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

子どもに聞かせる昔の話は、母親が6歳の頃――ファシストが歴史から退場する頃のイタリア・トスカーナ地方の話。
敗色濃厚のドイツ軍が撤退していく際に、爆破する家には緑色の十字架が描かれる。
避難した防空壕では、ドイツ軍の指示通りに教会に集まるか、それともアメリカ軍を探しに行くかで、ほぼ半数に分かれて行動することになる。
村にはまだ黒シャツ隊のみなさんも健在で、ドイツ軍の手足となって活動している。教会組は黒シャツ隊のみなさんによって爆殺される。
アメリカ軍を探しにいったチームも、パルチザンのみなさんから分けてもらった武器を使って、同じ村人である黒シャツ隊と殺し合うことになる。
スイカのくだり(お尻で割る、スイカで体を洗う)、たまご割っちゃうくだり、ポスターにもなっている槍のくだりなど、印象深いシーンも多い中、ラストのラブストーリーが素晴らしくて締めくくりも余韻も全部持ってく。
晴れてるのに大雨とか、あり得ないくらい槍が刺さるとか、独創的なシーンでなにかを暗示してるのが大変うまい。
トスカーナ地方を舞台にしたWW2戦争ものは、「ブーペの恋人」「ふたりのトスカーナ」「ムッソリーニとお茶を」などけっこうあるうえ、どれもかなり面白い。「サンタビットリアの秘密」もそうかと思ったが、あれはトスカーナ地方ではなかった。でも近い。(マルケ地方)
待っているのがコミュニストだったり、アメリカ軍だったり、イギリス軍だったりして、かなり複雑な情勢だったこともうかがわせる。
これも良かったなぁ。
面白かった!
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