タカシ

夕陽のガンマンのタカシのレビュー・感想・評価

夕陽のガンマン(1965年製作の映画)
3.8
『別に「荒野の用心棒」の続編でもないし、「続・夕陽のガンマン」に続きもしない』


「荒野の用心棒」の大ヒットを受け、そのたったの一年後に製作された、レオーネ=イーストウッドコンビの三部作第2弾。
よく言われるこのコンビの三部作のゆるいつながり具合は同じポンチョを着るイーストウッド扮する賞金稼ぎが登場する以外にはない。
「続・」のあまりにもユニークなストーリーは別にして、「用心棒」と「夕陽」は今回見直して、割りとよく似ている気がした。

この作品の一番の売りはなんと言ってもリー・ヴァン・クリーフの存在に他ならない。シーンによっては明らかに主演俳優であるイーストウッドを食っていて、どう考えてもクリーフの方がカッコいい。

クリーフは次作「続・」でも最高の悪役として登場し、レオーネは大層彼を気に入ったのかと思ったが、その後クリーフはマカロニウェスタンのスターになったものの、レオーネ作品に出ることがなかったのは、本当に不思議だ。

エンニオ・モリコーネの音楽も相変わらず最高ではあるのだが、「続・」はやっぱりすごいんだなあとも思う。
本作を観れば観るほど、「続・」の桁外れの傑作さに気づかされるという矛盾もはらんだ不思議な作品です。
セルBlu-ray(吹替版)にて。17.12.30
2017#159
タカシ

タカシ