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陰日向に咲くのEDDIEのレビュー・感想・評価

陰日向に咲く(2008年製作の映画)
3.4
劇団ひとりベストセラー小説の実写化。
オムニバス形式の小説の一部を削ぎ、一本の映画として纏めてはいるがとっ散らかっている。せめて直接関連する2つのエピソードをまとめ上げたら良かっただろうに。

〈ポイント〉
・一つひとつのエピソードは良い
・宮﨑あおいがこれまた可愛い
・個人的にはアイドルオタクのエピソードが好きだが一本の映画としては不要だったかも

〈雑感〉
公開当時、劇場で観て結構良かったという記憶があったのですが、改めて観ると小説の良さが活かせていないなと。
本来、小説はオムニバス形式の5つのエピソードで構成されており、6人の陽の当たらない落ちこぼれたちに焦点が当てられる内容。

映画として映像化され、各キャラクターが視覚化されることで、無関係なエピソードを挟むことが一本の映画としてノイズにしかなりません。
個人的に大好きなアイドルオタクエピソードがまるで活きていなくて、これを一つにまとめる意味がなくなっていました。ショートフィルムとしてこのエピソードだけ別個で描かれていたらまた評価も変わるだろうなぁ。

小説でいう“道草”のホームレスエピソードと“Over run”の借金エピソードと“鳴き砂を歩く犬”のお笑い芸人エピソードの3つはしっかりと繋がりが出ているので、前述の“拝啓、僕のアイドル様”エピソードが浮いているんですよね。
エピソードが複数分かれているおかげで、まとまりが上手くいっていれば感動もひとしおだと思いますが、全体的にまとまりがないような感じがするんです。

ラストやケツメイシのエンディングテーマは凄く良いんで、終わりよければ全て良しという感想にもできそうですが、やはり観ている最中がとっ散らかりすぎだなぁと。

〈キャスト〉
シンヤ(岡田准一)
鳴子・寿子/二役(宮﨑あおい)
雷太(伊藤淳史)
ジュピター(緒川たまき)
ゆうすけ(塚本高史)
みゃーこ(平山あや)
劇場のオーナー(本田博太郎)
シンヤの上司/富田所長(北見敏之)
プロ野球選手の父(山本龍二)
アパートの大家(根岸季衣)
シンヤの母(生田智子)
ホームレス仲間(堀部圭亮)
借金取り(池内万作)
バスガイド・根室(平岩紙)
プロ野球選手川島(浜田学)
モーゼ(西田敏行)
リョウタロウ(三浦友和)

※2022年自宅鑑賞92本目
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