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デストラップ・死の罠のbakuraziのレビュー・感想・評価

デストラップ・死の罠(1982年製作の映画)
4.0
本作が物語として破綻せずに成り立っているのは、シドニー(マイケル・ケイン)とアンダーソン(クリストファー・リーヴ)が男性カップルとして設定されているからだろう。
もしこの部分が男女のカップルだったり、女性カップルだったり、あるいは単なる師弟だったりしたら、この物語はそもそも始まらない。始めたとしても続かない。
男性カップルというメインキャラクターを着想した作者は天才的だと思う。

男性に対する女性の「弱さ」をコミカルに表現するダイアン・キャノンの演技は盤石だし、名優マイケル・ケインと渡り合っているクリストファー・リーヴの演技力も大したものだ。

観終わって、「ああ、楽しかった」という充実感を味わわせてくれる。
心に残る名作というほどではないが、誠実なエンターテイメント精神が詰められた傑作である。
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