のあ

秋刀魚の味ののあのレビュー・感想・評価

秋刀魚の味(1962年製作の映画)
4.0
映画館にて、2020年最後の鑑賞でした。(気付けば下書きに保存したまま年が明けてしまった…)
ふと気付いたらやっていたので、ふらっと観に行きました。

小津の映像にノスタルジーを感じる自分は日本人だなと思います(笑)
台詞は今だとセクハラ間違いなしですが…。

笠智衆のなんともいえない演技が本当にたまらないですね。
こんなお父さんが欲しいなと思ってしまったり。
最後の寂しげな背中がしんみりきました。

岩下志麻が松嶋菜々子のような(本来は逆ですね)美人で見惚れてしまいました。
特に父親目線の白無垢姿は涙が出てしまうほどの美しさ。

話している人物を固定で写す特有のカメラ回しに慣れなくて、最初は酔うかと思ったけど大丈夫でした(笑)
家の中を映したカットが切り替わっていくシーンは、本当に秀逸。
静止画なのに、がらんとした室内や窓越しの景色からもの悲しさが伝わって、じんと来ました。

戦時中のことが自然に話題になる時代、まだまだ戦後の雰囲気を感じる映画でした。
のあ

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